東京も梅雨入り。湿気がすごくて、三味線ケースの中の除湿剤のゼリー化は猛スピードで進行中。

みなさん、すこやかにお過ごしですか?

私は昨夜夢の中で夢を見て、さらにその夢の中でこれは夢だとわかっているという不思議な体験をしました。何重にも重なったシャボン玉の中にいるような感じ・・・。

最近は普段の衣服も自分の気分と相談しながら「選ぶ」ようにしています。どんより憂鬱な時は明るい色をプラスしてちょっとポップなものを、日差しが強くて暑さにめげそうな時は涼しげな色や肌触りのよいシンプルなものや植物柄を選びます。身に纏うものも自分を助けたり守ったり励ましたりしてくれますよね。

ここのところ、秋の行事の打合せが続いています。今年は、秋に大きなイベントがあり、舞台転換がほぼイリュージョン?というくらい大変なことに!

大変なのも限界を超えると、もう大笑い!

これって関西人特有の癖でしょうか?笑

ともかく、もうただただ笑いがこみ上げてしばらく話し合いになりませんでした。スタッフ、出演者、みんなで「一蓮托生」が合言葉。でも、こういう時って絶対上手くいくんです。大変だけど楽しい!

 

人間ドックも受け、結果は昨年とほぼ変わりませんが、順調に太り、順調に老化しています。笑

まあ、これも笑うしかありません。

 

そして、高校生たちのコンクール和歌山大会は3位でした。全国大会には残念ながら参加できませんが、生き生きとしたすごく魅力的な演奏でした。終了後は、感動の涙をみんなで流しました。私も一緒に泣きました。2年あまりでどんどん変わって成長していく高校生の姿は本当に眩しく、35年経ってもこの感動に慣れることはありません。

そんな高校生たちから、古典を習いたい。という希望がありました!凄い!

夏は箏曲部で古典にじっくり取り組みます!

 

最近コンサートに出かけて感じることは、以前より私自身の「聴き方」が進化しているということ。(我ながら成長を感じて嬉しい!)

もちろん知っている曲であればなおさらミスタッチにも気づくけれど、やはり一番気になるのはその演奏家がその作品をどう捉えているかということ。

解釈はやっぱりいろいろあった方が楽しい。こうでなくてはならない。とか、これが正しい。と、どの人の演奏も同じになってしまったらつまらないですよね。そういう私も、やはり曲に対する思い入れが強いと、この曲はこう弾くべきと思ってしまいがち。もちろん今も、曲に対する自分の解釈は、時を経て変化するということはあっても、少なくともその時点では明確で揺らぎはありません。

でも、他の解釈に対しても、なるほど。と楽しめるようになったことは大きいです。昔は、ありえないでしょ。とか、信じられない。とか、偉そうに思っていました(笑)。自分中心で、極端で、変な自信に満ちていて、でも、それが「若さ」というものであったのかもしれません。今は自分と違うものであったとしても、すーっと心に入ってきます。

 

そして、演奏者その人自身が透けて見えるようになったこと。生々しいほどに…。

演奏には技術が必要。だけど、時に技術に溺れる。生まれ持った優れた能力は時にその人を生かし、時にその人を陥れる。それは多分全ての力が衰えつつある今だからこそ知り得たことなのかもしれません。

歌舞伎で凄い役者さんが登場すると、お芝居であることを忘れて、自分がその時代に生きているひとりの生身の人間になっている。

 

「人間」がとことん「人間」になった時、「人間」を超えられる不思議。

 

See you soon!