ようやく桜がちらほら咲き始めましたね。
皆さん、お元気にお過ごしですか?
私は、無事60回目のお誕生日、つまり、還暦を迎えることができました。
晴れてシニアの仲間入りです!
誕生日当日、38年間指導を続けている桐蔭高校箏曲部のおさらい会があり、夜には、卒業生3人からお食事会に誘ってもらっていました。
おさらい会は満員のお客様に見守られ、部員や卒業生の熱演が続き、今年も素晴らしい演奏会になりました。
その後、案内されるままにレストランに行くと、なんと!和歌山教室の皆さんがほぼ全員集合!バースデイパーティー!ゴージャスなケーキとみんなの「Happy Birthday」の歌!
サプライズが凄すぎて、泣いてしまいました。ほぼ号泣です(笑)。
このパーティーは、昨年の12月ごろから計画が着々と進んでいたそうで、それから何度もレッスンがあったというのに、皆さんそんな気配は全く感じさせず!なんという一致団結ぶり!
和歌山教室と東京教室も連携していたそうで、ただただ驚くばかり!
3月9日の東京教室のミニコンサートでもケーキのサプライズがあり、お誕生日前日には、私の舞台を支えてくださっているSOGスペシャルメンバーによるすごいプレゼントをいただき、東京に戻ってきたらお友達からのプレゼントが届いていたという幸せ。
メッセージやお花もたくさんいただきました。お祝いをしてくださった皆様、本当にありがとうございました。
もう、幸せすぎて・・・。
めでたくこれからはシニア割引で映画鑑賞できます(笑)
この1ヶ月はいっぱい泣きました。
約25年通ってくれているお弟子さんが重い病気に罹られ、入院されました。私よりひと周りくらい年上のお弟子さんです。お見舞いに行っても、みんなからのメッセージを代読するのが精一杯で、気の利いたことは何も言えませんでした。
「題名のない音楽会」というテレビ番組に沢井忠夫先生の若かりし頃の映像が流れたということで、ほんの少しその録画を見せてもらいました。懐かしくて、涙が溢れました。
姿も、手の動きも、食い入るように見て、憧れて、追いかけてきたそのままの映像がそこにあって、先生の亡くなられた年齢を超えたというのに、先生はやっぱり先生で、私は今もどこかで先生に褒めてもらいたいと思っている・・・。
先生の音を初めて聴いた小学3年生の時の衝撃。
ちゃんと手をついて挨拶しなさい。と、注意された小学6年生の初レッスン。
厳しかったけれど、楽しみでしょうがなかった毎月のレッスン。
学校の授業が伸びて遅刻してしまった時に、心配してマンションの外まで出て待っていてくれた先生。
大学受験の発表の時には、地方からでも必ず電話をくださった先生。
畏れ多くて先生にはなかなかお話もできず、冗談を言われても固まっていた私。
ヨーロッパの演奏旅行では、ローマの休日さながら真実の口に、先生と一緒におずおずと手を入れ、嬉しくてたまらなかったのに、相変わらず固まって中途半端な笑顔しかできなかった私。
そんな小さな思い出を綴じたアルバムが一気に風でパラパラとめくれたような気がしました。
私は結局どんな時も感情を素直に出せなくて、言葉はおろか表情も「無」で、後から悔やまれることばかり。
感情と語彙とが釣り合わない。
でもね、愛と涙は同期している気がします。
それはもう、ただただあふれて、時には愛を感じるより先に涙が出てしまうこともある。
音楽はどうだろう?
私はいつだって音楽の中で叫んでいるし、泣いているし、笑っている。
愛を感じている。
だから、きっと、音楽と涙は似ている。
肉体は60歳になったけれど、心の年齢はよくわからない。
果たして心に年齢などあるのだろうか?
心に成長や老化があるのだろうか?
心も生きている。だから動いてなくちゃ、動かしてなくちゃならないと思うんです。
愛と涙と音楽と心の話。(昭和の歌謡曲「酒と泪と男と女」ではありません。笑)
See you soon!