節分が過ぎ、立春が来て、暦の上では春になりましたが、みなさん、お元気ですか?
私は、相変わらず、生活変革中。
何も予定がない、計画がない、目覚ましはかけない、ノーコンタクトレンズ、ノーメイク、超フリーな日を月に3回は作ることにしました。
これがなかなか良いのです!
最初は怠けている自分に罪悪感を感じたり、時間がもったいないと思ったり、自由なのにどうしていいかわからなくて心が焦ったりしたものの、すぐにエンジョイできるようになり、この時間があることによってその他に時間を充実して過ごすことができるようになった気がします。
結局、本を読んで、お散歩して、普段の生活とそれほど変わらないときもあるのだけれど、空っぽな時間でリフレッシュ&リセット!
この1ヶ月の間に、まずは、ずっと聴きたいと思っていたピアニスト・ファジル・サイのコンサートに行くことができました。
しかも、ブルーノート東京ではアレンジを含めたオリジナル作品、すみだトリフォニーホールではバッハのゴールドベルク変奏曲とシュー ベルトのソナタ。ジャズとクラシック、どちらも凄かった!これが『世界』だよなー。と、そのスケールの大きさに、なんだか広い広い空を久しぶりに見たような気がして、うれしくなりました。
ファジル・サイは、トルコ出身のピアニストで、クラシック界では異才であり鬼才。音色の色彩と艶、独特の間、知性、そして、強烈なエネルギーに圧倒され、マルタ・アルゲリッチの時も思ったけれど、天才とはこういう人、「心が奪われる」ということはこういうことだと実感したのでした。
そして、東京文化会館へニューヨークの作曲家・デヴィッド・ラングの新作(ジャパンソサエティ主催)のモノオペラを聴きに行きました。
芥川龍之介の遺書ともいうべき作品が題材。弦楽四重奏と共にオペラ歌手ではなくジャズシンガーのモノローグで舞台は進んでいきます。私にはミュージカルとオペラの中間のように感じられ、漂う静けさは聴く側に思考する時間を与えてくれているように思いました。舞台の上で起こっていることが自分に起こっていることのように感じられた舞台でした。
そして、歌舞伎座にて片岡仁左衛門一世一代の公演、鶴屋南北作の「霊験亀山鉾 亀山の仇討」を観ました。
「十五代目 片岡仁左衛門さんと同じ時代に生まれていてよかった。」としか言えません。
素晴らしいことを並べあげるとエンドレスですから。
何もかもが圧巻!
また、近々ピラティスの先生の紹介で、アレクサンダーテクニックのレクチャーも受けたいと思っています。ピラティスは身体のために通い始めたのですが、ここから演奏技術に深い関係のあるアレクサンダーテクニックにつながるとは思ってもいませんでした。以前から興味があって本では読んでいたのですが、実際体験できることになり興味津々。
いろんな方面のインプットは続いております。
読書をし、作曲の独学も毎日少しずつ。
学べば学ぶほどに、学ぶことが増えるというループに陥りながら、それはなんとも楽しい罠でもあります。
昭和生まれですから、手書きメモは欠かせません(笑)。
「考える」ことは楽しい!
最初は、自分の音楽活動のための勉強と思って始めたことだけれど、横道に逸れることもしばしば。インプットしたことが実を結ぶとは限りません。ここから何も生まれないかもしれない。
それでも、音楽に限らず、「学びたい」と思ったのは、「疑問」があったから。
その答え、その手がかりが、生きている間に少しでもつかめたなら、嬉しいなあと思います。
この分だと、ねずみ算的に疑問が増えそうですが・・・笑。
2月5日には、門下生・江原優美香さんのデビューリサイタルがありました。私は賛助出演しました。小学校3年生から今まで20年…感慨深し。
桐蔭高校箏曲部から神戸大学に進み、その後演奏家になって演奏活動をしている植野由美子さんと小松亜未さん。
みんなコンクールで優秀な成績を修め、自力で道を切り拓いています。
時代も人も価値観も、変化が激しい現代の社会の中で、どういう演奏家になってどんな音楽活動していくのか私から言えることなどないけれど、一人一人にとって次へのステップとなるようなことを伝えられればと思っています。
だから、結構厳しい先生かもなぁ・・・笑。
そんな矢先に、トルコ・シリアで大きな地震がありました。
トルコは私の出身地・和歌山と関係が深いこともあって、特に親しみのある国です。
首都のイスタンブールに一度訪ねたことがありますが、とても美しく、賑やかな街の印象に反して人々は穏やかで静かに微笑みを讃えている印象でした。
現地の惨状を思うと胸が締めつけられる思いです。
心から祈りを捧げます。
See you soon!