poetic 無事終了いたしました。

満員御礼!蒸し暑い中、ご来場いただきまして本当にありがとうございました!

今回は、ゲストに地歌箏曲演奏家の轟木美穂さんをお迎えし、古典の演奏からプリペアド箏まで、前回とはまた違った切り口から箏の面白さを感じていただけたのでは。と思っております。

スタッフは教室の生徒さんたち、そして、さらに、BUTTERFLY effect さんの全面的なご協力により万全のサポート体制を整えていただきました。心より感謝いたします。

 

カフェ・BUTTERFLY effect は、いつ弾いても気持ちがいい!

音がよく響くけれど、響きすぎずまろやか。

そして、何かに守られているような安心感と心地よさがある、まさにパワースポットなのです!

 

後半はオリジナル曲によるプログラム。

新作2曲はギリギリまで完成せず、頭を抱えておりました。ちょっと進んだかと思えば、次の日には全部ボツ。不採用のメモはほぼノート1冊分。勉強不足を痛感しつつも、自分の方向性は少し見えたように思います。

『アフリカン・エアー』はプリペアド箏のために2002年に作った作品ですが、もう20年も経っていることに驚愕!でも、遊び心は今も健在です!

『ことのなごり』は、なんと、轟木さんが暗譜してくださり、恐縮してしまいました。私の拙い作品を暗譜して弾いてくださる方がいるなんて!!!幸せすぎです。

 

前半は純粋に演奏家として、沢井作品、現代作品、古典を私なりに解釈し、演奏しました。

 

少し前、長年の夢がひとつ叶いました。

私は、子供の頃ピアニストになりたいと思った時期がありました。小学2年生から高校卒業までピアノを習っていましたし、大学時代も副科で選択していました。ですから、ピアノを弾くことは大好き。

憧れのピアニストは、マルタ・アルゲリッチ。いつか生演奏を聴いてみたいとずっと思ってきました。先日、サントリーホールでその夢が実現しました。しかも、やはり憧れのヴァイオリニスト・ギドン・クレーメルとの共演!なんという奇跡!!!

そこで、私は自分でも驚きの経験をしました。

プログラムは、超絶技巧の派手さはなく、むしろ地味で、わかりにくい作品でしたが、涙が止まらなくなりました。

それは、今まで経験した、「胸がいっぱいになって溢れた感動の涙」とは違ったのです。

心はすごく静かなのに涙がじわりと流れてきたことに自分でもびっくりしたのです。涙の後から意識がついていく。というような感じで、涙が流れた瞬間は、一瞬なぜ泣いてしまっているのかわかリませんでした。感覚が先に反応し、心が動いて、やがて意識へと導かれるというような不思議な体験でした。

 

やっぱり世界はすごい!!!素直にそう思いました。

私は自分の今の小ささが恥ずかしくなりました。貧弱だと思いました。

大したこともないのに守りに入っていた自分が不遜に思えて、同時に、脇道に逸れて迷子になっていた私を本道に戻してもらったような気がしました。

灰色の雲が低く立ち込めた曇り空が晴れたように、心が解き放たれて、まだ跳べる!まだ跳んでない!そう思えました。

 

行き詰まった時は広い世界を見よう。と心がけてきたはずなのに、いつの間にか小さな世界で空回りしていたのかもしれません。

相変わらず緊張はするし、臆病で、もうダメだ・・・と、本番前は思ってしまうけれど、マルタ・アルゲリッチとギドン・クレーメルの音と音楽は私を蘇らせてくれました。もちろん持っている能力は足元にも及ばないけれど、私がずっと目ざしてきたものはここだった、これでいいんだ、と、我に返り、不思議に自信と明るさが戻ってきました。

 

楽器はなんであれ、音楽のジャンルがなんであれ、根っこは同じ。

気持ちが前に進むと、新しい夢も生まれてきました!

 

さて、次はいよいよ『西陽子箏曲教室第30回記念演奏会・和歌山公演』です。

チラシが完成しましたので、詳細をこちらよりお知らせいたします。チラシはこのHPを作ってくださった瓶子可南子さんがデザインしてくださいました。

7月1日より整理券の受付を開始いたします。

みなさまのご来場を心よりお待ち申し上げます。

途中経過などはここからも、西陽子箏曲教室のTwitterやInstagramからも発信して参ります。

教室生の皆さんと共に私も頑張っています!

ぜひ応援をよろしくお願いいたします。

See you soon!