続いては、音と映像で綴る「わたしたちの30年のあゆみ」。

編集委員は好奇心のかたまりで特に植物をはじめとした自然への興味が尽きない生徒さんと万葉集をはじめとした日本の古典文学が大好きでいつもユニークな視点でコメントしてくださる生徒さんが担当してくれました。お二人を中心にSNSチームがサポート。コロナ禍にあっても休むことなく継続したおさらい会を中心に、30年分のみんなの写真、私の海外での演奏活動や生徒さんの海外での活動の写真を、世界や日本の社会の動きと共に編集してくれました。音楽は、映像に沿って「だんご三兄弟」をはじめとする当時流行ったPOPSを数曲生演奏でお届けしました。

「こども音楽隊」として参加してくれた生徒さんのお子さんたちも、今はもう高校生や大学生になり、客観的にアドバイスしてくれました。頼もしく心強い!

ロビーではミニ写真展も開催しました。

 

30年の間に、携帯電話、インターネット、SNS、・・・私たちの生活は大きく変化しました。

奇しくも30年前にソ連が崩壊し、ウクライナが独立しました。そして、今戦争状態に・・。

アメリカで9・11の同時多発テロ事件があり、ほとんど情報のないアフリカや中東、アジアの各地でも政変や紛争などが絶えることがありません。

阪神淡路大震災と東日本大震災という二つの大きな災害に見舞われた日本。最近では、自然環境の変化を実感します。

その一方で、人々は毎日新たな命の誕生を祝い、家族や友人との食事や会話に幸せを感じ、新たな発見や発明に心弾ませ、美しいものに心奪われ、喜びを感じます。

30年間で価値観も大きく変化しました。

 

私自身、恩師・沢井忠夫先生、そして、いつも応援してくれた両親と叔母、大好きだった親友がこの世を去り、東京と和歌山の往復生活は変わらないものの住まいは江古田から北鎌倉、そして今の日本橋へと移り、音楽活動も変化し続けました。

多くの出会いと別れがありました。

それは生徒さんたち一人一人にも・・・。

当日は、生演奏をしたので映像はゆっくり見ることは出来ませんでしたが、事前に編集委員さんが送ってくれた写真を観て、その時々のできごとを思い出し、PCの前でひとり胸がいっぱいになりました。

 

どこで「老化」に転じたかはわからないけれど(笑)、今はしわやたるみ、年齢相応に老けました。まあ、昔の写真も自慢できるようなものは全くありませんが・・・笑。

 

人生は『選択』の連続。

選択してきた結果が今で、今の選択がこれからの私の人生を作っていく。

人間の能力は限られているから、やっぱり何かを選び、何かを諦めるしかない。

選んだこと、選ばざるを得なかったこと、選べなかったこと、選ばなかったこと、選ばれたこと、選ばれなかったこと・・・。

いろいろ思い返します。

 

でも、箏があって、私のそばにはいつも教室のみんながいてくれて、一緒に笑い、乗り越えてきたことがいっぱい。

 

今度は何をする?どんな楽しいことをする?お客様にどうやって楽しんでもらう?

 

そんなことをずっと考え続けて30年が経ちました。

その精神はこれからも変わりません。

 

『西陽子箏曲教室』・・・今ではあまり使われなくなった『教室』という名前にこだわっているのは、みんなに同じ教室で学び遊ぶクラスメイトでいてほしいから。

 

おさらい会はいつだって『文化祭』!

 

つづく

See you soon!