ご報告最終回が、9月に突入してしまいました。しかも、もはや演奏会から1ヶ月が経過してしまいました。
なんと!自分の感覚が全然追いついていません。
とはいえ、東京公演の準備も少しずつ始まっています。
いよいよ第2部ガラコンサート。
プレトークでは、藤原道山先生、芦垣皋盟先生と私で、出会った頃のお話や教室生との思い出などなど。笑えるエピソードあり、深いお話あり。
最後は「わたしにとって尺八は?」という質問にお応えいただきました。
プロの演奏家でもアマチュアでも、根っこは同じ。
音楽って人生や生活を一変させるすごいパワーを持っているのですよね。
続いては、お二人による「現代鈴慕」。
この貴重な演奏を目当てにご来場くださったお客さまも多く、私はリハーサルで拝聴しましたが、いつまでもずっと聴いていたい。と心底思いました。
尺八の音色がこんなに素晴らしいとは知らなかった。とか、尺八のイメージが変わりました。など、反響がすごかったです。
そして、私の新作「夢」の初演。
3楽章に分かれており、1、まどろみ、2、疾風、3、白い蝶というタイトルをつけています。第1稿ができたのが本番の3週間前。そこから大幅に書き直しようやく仕上がったのが2週間前。最後の2小節の音は3日前に変更。藤原先生にはたくさんのアドバイスとご協力をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
リズムも旋律も安定しそうになると崩したくなるというのが私の傾向。特に2楽章は変拍子と素早い転調の連続。もちろん意味もなく難しい曲を書くのは本末転倒だけれど、自分の手の内に溺れたくないと絶えず自制しています。それは私自身が溺れやすいことを自覚しているからなのですが…。手紙と同じ、夜中に自分の中で盛り上がって興奮してどんどん書き進めて、次の日冷静になってみると恥ずかしくなるパターンです。
作品のここは作曲家〇〇にそっくり。とか、構成力ないなあ。とか、拙いところは山ほどあります。
箏の新しい世界を作ってみたい。箏の持つ力や美しさを表現したいという思いはいつも溢れているけれど、いざ作品にまとめていくと、足りない、足りない・・・と力不足を痛感するばかり。
でも、私は自分が納得できるものを追いかけていきたいと思っています。
たとえ、みっともなくても、下手でも・・。
初演は全く納得のできるものにはならず…
『夢』は東京公演で再演いたします。今度こそはしっかり練習し本番に臨みます!
そして、最後に今回の衣装についてのこぼれ話を。
芦垣先生がプレトークでお話してくださいましたが、衣装にこだわるのも我が教室の特徴。
衣装も自己表現であり、自分の気持ちを上げてくれるものですから大事!
古典「石橋」。衣装は全員色無地の着物。
私は、この日新しい着物を着ました。呉服の担当者さんと一緒に地模様をあれこれ見ながら白生地を選び、何百色もある色見本の中から色を選び、デザイナーさんと一緒に考え作ってもらったオリジナルの紋を入れてもらいました。選んでいく過程で、色の染め方、生地の織り方などお話を伺い、職人さんたちの技の凄さに驚くばかりでした。
そして、来る日も来る日もめいっぱいだった私にとって、しつけ糸をはずして下さっていた担当者さんの優しい心配りはもう涙ものでした。ありがとうございました。
そして、「世界の民謡メドレーⅠ」の華やかな舞台で閉幕。
8時間以上に及んだ「祝祭」はおしまい。
ご来場くださった皆さま、サポートして下さったスタッフの皆さま、応援して下さった皆さま、本当に本当にありがとうございました。
さあ!次は東京公演。
11月12日(土)日本橋公会堂にて皆さまのご来場を心よりお待ち申し上げます。
See you soon!