9月の演奏ご報告
これまでにあったコンサートのご案内もご報告もできないまま、その上、11月12日のお知らせも教室のSNSチームに任せたままで、失礼いたしました。 9月は二つのコンサートがありました。 ひとつめは、9月16日(金)にすみだトリフォニーホール・小ホールで行われた第8回両国アートフェスティバル エピソードゼロ『映画と音楽、そして対話』というタイトルのコンサート。 佐藤利明さんのナビゲートで、ピアニストの林正樹さん、ギタリストの山田岳さん、そして、私が、それぞれ、日本映画、ハリウッド映画、ヨーロッパ映画の中から映画音楽を選び、演奏するという企画。でも、実は、これはエピソード・ゼロ。来年のコンサートのプレイベントとなるもの。 なんと!来年の秋に向けて、私たちはそれぞれ架空の映画の音楽を委嘱されたのでした! というと、ちょっとわかりにくいですね? もし、自分が映画を作るならどういう映画を作り、そこにどういう音楽をつける?という、壮大かつチャレンジングな企画なのです。というか、お話をいただいた時には、私に委嘱してくださる大胆さ(無謀さ?)に心臓が破裂しそうでした。でも、まさにこれから創作活動に力を入れていこうと思っていた絶妙のタイミングで、私の心の中を見透かされたようでドキッとしました。 ピアノと箏のための作品という指定。ピアノは7歳から高校生まで習っていたので少しは弾くことができるし、箏のための作品もピアノと箏を行ったり来たりして作っているので、これはきっと神様が与えてくださったチャンスに違いない!と信じて(実際は門天ホールの黒崎さんが依頼してくれました。笑)、頑張ります。 話が来年に飛んでしまいましたが、今年はそのプレコンサートということで、私はヨーロッパ映画で登場する音楽を弾くことになりました。映画は詳しくなくて、観た映画はほとんど古い映画。両親から映画音楽のピアノの楽譜をプレゼントされたのがきっかけで、こんな素敵な音楽にどんな映画が?というのが映画を観る動機になりました。(普通は逆だと思うけれど・・) 選んだ映画は『道』『ひまわり』『男と女』『禁じられた遊び』『黒いオルフェ』、そして、一つだけ映画から音楽を知った『アメリ』。 映画『アメリ』は、とても小さな世界で起こるできごとが人生を変えてしまうこともあるということに気づかせてくれます。箏の世界も13本の絃の中で展開されるとても小さな世界。この世界の中で面白いことを企んでいる私は、アメリにすごく共感するのです。 似ているのは、もしかすると、箏の世界というより、私の思考?嗜好? 6曲のアレンジは、始めると楽しいけれど、箏では不可能なことだらけでなかなか進まず、結局、超絶技巧に見えない超超絶技巧という、いわゆる報われない(笑)アレンジになってしまいました。不可能なことが多いと、結局は削って削って美味しい部分だけが立ち昇ってくる・・・一人でそれを発見して悦ぶ様は、料理人に近いかも(笑)。 にしても、もう少しいい演奏をしたかったな。と、後悔しきり。 来年に向けて、頑張ります!